ずっと成長し続けられる環境があります

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今回のスポットライトは、株式会社 TMJ の丸山英毅社長にお話を伺いました。
丸山さんは、同社の代表取締役社長として経営の舵を取るとともに、10 年の長きにわたり協会の理事としてご活躍いただいています。
宮坂南欧實広報委員長をインタビュアーに、丸山さんのご経歴や趣味、業界と協会の魅力や今後の期待などをご紹介します。

教職志望からコンタクトセンター業界へ

宮坂 本日は、コンタクトセンター業界を代表する社長のお一人であり、10 年にわたって CCAJ の理事を務める丸山英毅様にご登場いただきました。
ありがとうございます。最初に、この業界に入るきっかけをお聞かせいただけますか。
丸山 TMJ には、2000 年 2 月に中途入社しましたが、学生時代は教職志望で、教員免許を持っています。
新卒時に教員採用試験を受けたのですが、世の中のしくみを知らない学生が教員になって大丈夫だろうかとも考えていて、同時並行で企業への就職活動も行っていました。その中で入社したのが福武書店(現・ベネッセ)で、学校ごとにフルカスタマイズした生徒手帳の製造から販売まで、すべての工程を担当していました。生産性の改善にも取り組みました。その後、日本語教材を世界中に提供する教育関連企業に転職して、e コマース関連のシステム構築に携わっていました。
TMJ に関しては、知り合いから営業を募集していると聞き、法人営業を極めてみたいという志向もあったので入社しました。
その時は、コールセンターであることはあまり意識していなくて、営業とシステム構築を担当していました。
宮坂 協会活動に参加されたのは、社長になられてからでしょうか。
丸山 そうです。2015 年 4 月に社長に就任して、同時にCCAJ の理事も拝命しました。
宮坂 前職を伺うと、コンタクトセンター業界の業務に役立つご経験が多いように思いました。
丸山 確かにそうですね。教育実習も含めて教員になるために学んだことは人材育成にも通じますし、企画から納品まですべてを管理する生徒手帳の製造や業務改善の経験は BPOにもつながっています。
システム開発についても、業界全体が積極的に取り組んでいた時代で、役に立ったと思います。
特に教育に関しては、この業界は人材育成では非常に特徴があると思います。
入社時に教育研修の専門部署から「お客さまとラポールを築く」という考え方を習って感銘を受けたことをおぼえていますし、ロールプレイングなどのアクティブラーニングもいち早く取り入れていました。それらの取り組みは、学校の先生が授業計画を立てて授業を行って振り返るという業務に近いものがあります。総合的に見ても、さまざまなバックグラウンドを持つ人々に対してちゃんと一定の人材育成を行える、成長を促せる環境は、この業界の興味深いところであり、各社や業界での積み重ねによるものとして自負できる点だと思います。
宮坂 おっしゃる通りで、教育システムが整っているということは、業界をアピールしていくためにも根幹となるキーワードだと思います。

 

誰もが可能性を広げられるユニークな産業

宮坂これまでのご経験で、嬉しかったことや励みになることはございますか。
丸山 やはりコミュニケーターさんや SV さんから感謝の言葉をいただけた時ですね。社長としては、それほど多くはないのですが。
宮坂 現場の皆さんはどなたも、お客さまやクライアントからの「ありがとう」はとても励みになるとおっしゃるので、
お立場が違っても同じですね。
丸山 3 年ほど前のことですが、当社の 30 周年記念イベントの中で、70 代の女性コミュニケーターさんのインタビューを実施しました。30 年にわたって勤めていただいた方でした。
最初の頃は、お客さまやクライアント企業から感謝されることがやりがいだったとのことで、
「こういう尊い仕事は他には類がない」とおっしゃっていました。
経験を重ねていくうちに、周りのスタッフも子どもや孫のような年齢の方が増えていって、そういう若い方やいろいろな経歴の方と一緒にお仕事ができることは他にはないことで、この環境があったから今まで仕事を続けてこられましたと、感謝していただきました。お話を伺って、
これこそが、この仕事の本質だと実感しました。
宮坂 コンタクトセンターには、世代や経験を越えて協力しあえる環境が整っていると思います。
また、いろいろな仕事にチャレンジできることも魅力ではないでしょうか。
丸山 多くのキャリアパスが用意されているというのはとてもユニークな産業だと思います。現場でずっとがんばり続けることも魅力ですし、現場の中から管理職を目指す、あるいはスペシャリストとして業務コンサルタントに向かっていくといった広がりがあります。
独立してトレーニングの会社を自ら起こされている卒業生も、各社ともたくさんおられるのではないでしょうか。
そういうスペシャリティを積み重ねられる貴重な仕事だと思います。

AI 活用も含めてさらなる発展を

宮坂 今後、生成 AI などによるサポートが強化されていけば、シニア雇用も含めてより多様な方々に働いていただけるのではないでしょうか。
丸山 日々進化を続ける生成 AI ですが、重要なのは AI の捉え方で、道具としてどう使っていくかという観点が求められています。
SV やコミュニケーターのバックサポートとして支援する機能を活用しながら、
人と AI のお互いの経験値を高めていくことが重要
です。
その一方で、人ではなく AI とのチャットやウェブサイトへの誘導で解決できれば、その方が便利だと考えるお客さまも増えていくはずで、そのための AI 導入も必須だと思います。自己完結できれば、顧客満足度も上がるでしょう。
宮坂 24 時間対応できるという点でもメリットは多いですし、そこで開放された労力を、よりお客さまに密着した応対の実現に使えれば、さらなるサービス向上にもつながるのではないでしょうか。AI との共存に限らず、これからも魅力ある業界と協会を目指していきたいですね。
最後になりますが、読者の皆さまにメッセージをお願いします。
丸山  コンタクトセンターは単なる受け皿だけではなくて、企業とお客さまをつなぐ最前線です。日々の応対の中で得られるお客さまの声は、クライアント企業の未来をつくる貴重な情報であり資産です。現場で働く皆さんの一つひとつの対応が企業の信頼を築き社会を支えています。そういう役割はこれからも変わりません。
ぜひご自身の仕事に誇りを持ってほしいと思っています。
また、経験の有無を問わず、より多くの人材に働いていただきたいと思います。
どのような仕事も一人で完結することはできませんが、特にコンタクトセンターは多くの企業や人々が集まって成り立っている産業です。
協会もサポート企業の参加が増えています。そういった広い分野の企業との共創を深めていきたいと考えています。
業界全体の価値向上に向けて、これからも一緒に進んでいきましょう。
宮坂 業界、協会ともに認知度が上がり、もっと発展できればと思います。
今日はありがとうございました。

出典:CCAJ News 2025 年 12 月号(Vol.345)

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