人材育成のポイント Vol.1 『受講を通じてスーパーバイザー 業務の基本を再確認』

人材/育成

出典:CCAJガイドブック Annual Report Vol.32

受講を通じてスーパーバイザー 業務の基本を再確認

東京海上日動安心110番株式会社

東京海上グループのファーストコンタクトセンターとして、各種損害保険商品の事故受付や事故直後のお客様へのアドバイスなどを手掛ける東京海上日動安心110番(株)では、SV業務を担うアシスタントマネージャーがCCAJスクールを受講。
講義を通じてSV業務の基本を再確認し、得られた知見に基づく課題解決に取り組んでいる。
24時間365日体制で事故受付等を行う “ファーストコンタクトセンター”

当社の前身は1989年1月に損害保険業界で初めて、夜間・休日受付、事故相談及び保険相談を行う専門会社として設立された「株式会社東京海上安心百十番」です。その後、2004年10月には「株式会社日しており、シフトを組んで、24時間365日受付に対応しています。
設立以来、業容は年々拡大し、自動車事故をはじめとした各種損害保険商品の事故受付だけでなく、事故直後のお客様へのアドバイス、夜間・休日における初期対応サービス、各種アシストサービスなどを行って
います。また、ドライブレコーダーを活用した高度な事故対応サービス、通訳会社を介した三者間受付による外国語対応サービス、業界初となるAIを活用した音声マイニング(音声の文字化)システムなど新しい
サービスやシステムの導入も積極的に行ってきました。さらに最近では、在宅による事故受付や初期対応をスタートし、初期対応サービスの領域拡大にも取り組んでいます。
当社で「コミュニケーションセンター」と呼称しているコールセンターは東京・大阪の2支店に設置しています。
受付チャネルは電話が中心で、年間の受付コール数は約210万本。24時間365日の受付対応体制を採っていますが、自動車事故の発生頻度が多い朝夕の通勤時間帯、週末、お盆休みシーズンなどの受付件数が多い状況です。

東京・大阪の2支店合計で約350名のスーパーバイザー(SV)、約650名のコミュニケーターが在籍しており、シフトを組んで、24時間365日受付に対応しています。
SVの雇用形態は正社員が中心ですが、一部、派遣社員も採用しています。コミュニケーターは派遣社員と直接雇用の契約社員が混在している状況です。

「いざ」という時のお客様に寄り添い、安心をお届けできる人材を採用・育成

私どものコミュニケーションセンターでは、何らかの事故に遭われたお客様からのコールの受付が中心です。その際に、事故の内容を正確に受け付けて、初期の対応やサービスを提供することが重要であることは当然ですが、当社ではそれ以上に大切なのが、「事故に遭われたお客様の心情を理解し、ご不安を解消して安心していただく」ことだと考えています。 そこで、採用選考にあたっては、「困っている人に寄り添う」姿勢・マインドを重視しています。
SV業務の中心はコミュニケーターの指導やマネジメントなので、コミュニケーター業務について、一定以上の経験や理解が必要となることは当然です。そこで当社では、SVとして採用した社員も、当初は新規採用したコミュニケーターと同様の研修を行うこととしています。
最初の2週間は、座学でお客様対応に必要な保険商品の知識を学習し、さらにコールセンターシステムなど、業務で使用する各種システムを使いこなせるよう、操作方法を学びます。
その後、先輩社員がお客様役になり、実際の流れを疑似体験するロールプレイングなどを経て、先輩社員が見守る中で実際の業務を行うOJTに入ります。初期研修期間は基本的に1年程度で、2年目からは大半のSVが独り立ちします。
ただし、当社コミュニケーションセンターの業務内容は広範に及ぶので、1年間で業務に必要な知識を全て習得することは困難です。そこで重要なのは、自分がわかることと、わからないことの区別をきちんとして、わからないことが発生した場合に上司・先輩に確認するなど、必要な対応を確実にできるようにすることだと考えています。

グループディスカッションやロールプレイングなどを通じてコミュニケーション手法を獲得

当社コミュニケーションセンターは東京・大阪の2支店に設置していますが、支店間の異動の機会は限られています。また、職務の性格上、取引先など社外との交流機会も少ないため、外部からの刺激も少なく、日常的に業務刷新のヒントなどを得ることが難しい状況です。そこで、外部研修を受講することで、何らかの刺激を受け、業務刷新のモチベーション向上などにつなげられればと考えています。
受講した講座は「スーパーバイザーのマネジメント力向上講座」です。 当社では、コミュニケーターを対象とした「職場満足度調査」を定期的に行っているのですが、その中で最近、「同じような内容について相談しても、相談相手のSVによって対応がバラバラ」などの声が目立つようになっていました。そのような状況についてどのように対応していくか検討していたところ、上長から当該講座を紹介され、その内容が課題解決に役立つのではないかと考え、受講を決めました。
当該講座はオンラインで受講したのですが、ただ講師のお話しをうかがうだけでなく、4名ほどでグループディスカッションを行い、特定テーマについて合意形成を行っていくといったプログラムも用意されていました。その中で、SVとコミュニケーターという関係性の中ではトップダウン型の伝達といったコミュニケーションになりがちですが、チームとしてのパフォーマンスを上げていくためにはコミュニケーターの考えを聞くということも重要であるという気づきを得ることができました。 また、コミュニケーターとの面談のロールプレイングもあったのですが、そこでは、面談だけでなく、日常的にコミュニケーションの機会を増やしていくことが重要であることなどを学ぶことができました。
現時点では受講から数か月という段階であるため、具体的に大きな成果が出ているとまでは言えませんが、少なくとも日常業務の中で講座の内容を意識した対応は行えるようになっていると思います。

出典:CCAJガイドブック Annual Report Vol.32

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