人材育成のポイント Vol.4 『受講者を集めたミーティングを定期的に実施し、受講成果をセンター全体で共有』

人材/育成

出典:CCAJガイドブック Annual Report Vol.33

受講者を集めたミーティングを定期的に実施し、受講成果をセンター全体で共有

日本テレネット株式会社

専門性の高い応対を特長とするコールセンター業務の受託を行う日本テレネット(株)では、管理者層の業務スキル向上を目指してCCAJスクールを受講。受講を通じて得られた知見やノウハウは、定期的なミーティングを通じてセンター全体で共有し、応対品質のさらなる向上につなげている。
日常生活に関連する分野を中心に専門性の高い応対を行うコールセンター業務を受託

当社は通信自由化元年といわれる1985年に設立され、当初はパソコン通信サービスの提供を中心に事業を展開していました。その後、1992年にFAX一斉同報サービスの提供を開始。1996年から経理支援アウトソーシング事業を皮切りにBPO事業に参入しました。 その後、2000年にCRMセンターを開設し、2002年に家電商品の問い合わせセンター業務を受託。以降、住宅設備やエネルギー関連など、日常生活に関連する分野を中心にコールセンター業務の受託を行っています。
当社のコールセンター業務の特長は、専門性の高い応対です。“広く浅く”ではなく、“狭く深く”をコンセプトとしており、KPIも、多くのセンターで重視されている応答率以上に、「お問い合わせにどの程度満足いただける回答ができたか」という回答率を重視。ご利用いただいたお客さまのアンケート調査で99%以上のご満足をいただくという結果も出ています。
センター拠点は専用のスペースにて運用しており、現在、各クライアント向けに20数席程度、合計150 ~ 160席程度を運営しています。対応時間はクライアントによってまちまちですが、日常生活に関連する分野が中心であり、回答を急がれるお問い合わせもあることから、年中無休365日対応が基本となっています。
オペレーターの雇用形態は契約社員・パート社員が中心ですが、スーパーバイザー(SV)以上の管理者は正社員です。やる気と実績によってステップアップできるキャリアパス制度を設けており、派遣社員から契約社員を経て正社員となり、現在ではセンター長を務めているスタッフもおりますし、オペレーターから取締役となった者もおります。

外部機関の資格取得なども含め、専門性の高い応対ができるオペレーターを育成

当社は先ほどお伝えした通り、専門性の高い応対をモットーとしておりますので、採用においては担当する分野に興味・関心があるかどうか、例えば家電商品を担当するのであれば家電についてなどを、最も重視しています。
採用後は座学を中心に約1 ヶ月間の初期研修を実施。一般的なビジネスマナーを身に着けていただくとともに業務知識を習得してもらいます。その中で、例えば家電分野であれば一般社団法人家電製品協会の家電製品アドバイザーなど、業務に役立つ外部機関の資格を取得してもらうこともあります。
その後、実際にシフトに入ってからも、定期的に研修を実施。各分野で必要な業務知識の向上などを図っています。
経験の浅いオペレーターが、短期間であらゆる業務知識を習得することは不可能です。そこで特に重視しているのは、お客さまからのお問い合わせの内容をきちんと理解して、可能であれば自ら対応し、難しいようであれば、より深い業務知識を持つ先輩や上司にエスカレーションするという判断力です。この判断力の向上を図るため、日常的に応対履歴をチェックしてフィードバックを行うほか、定期的に面談を行い、指導を行っています。

オペレーターとの面談のあり方や日常的なコミュニケーション機会の重要性についての知見を獲得し、業務を刷新

私は人材開発チームからの紹介で「センターマネジメントの実践」と「コミュニケーターのやる気を育むコーチング」という講座を受講しました。講師のお話しをうかがうだけでなく、受講者同士でのディスカッションやロールプレイングなど多彩な内容があり、有意義な時間を過ごせました。
私が受講したのは「コミュニケーターのやる気を育むコーチング」という講座です。やはり、人材開発チームから紹介をいただき、聞いたことはあったものの、内容についてはほとんど知らなかった“コーチング”について知ることができ、現在担っているリーダーとしての業務に活用できるのではないかという期待を持って受講しました。
最も大きな気づきは、オペレーターとの面談で、質問に対してすぐに答えを言ってしまうのではなく、相手の考えを引き出すために“待つ”姿勢が重要であるということです。従来は応対履歴のフィードバックなどで、一方的に「ここはこうした方が良い」と言ってしまうことも多かったのですが、受講後は「この部分はどうした方が良いと思う?」とオペレーターに問いかけ、オペレーター自身が考える機会を設けるようにしたことで、オペレーターの納得度が高まり、指導内容が定着する割合が向上したように思います。
私は講師の「正しいことを言えば伝わるわけではない」というお話しに感銘を受けました。オペレーターと面談を行う際など、話す内容や伝え方に目が行きがちだが、内容がきちんと伝わる大前提として日常的なコミュケーションを通じて得られる関係性や雰囲気が重要であるというお話しを聞いて非常に納得できました。そこで受講後は周辺のオペレーターとのコミュニケーション機会を意識的に増やすようにしています。
当社では今期だけでも管理者17名がCCAJスクールのさまざまな講座を受講しており、その内容については受講者各自の知見・ノウハウとするだけでなく、センター全体に普及させていくことを目指しております。毎月、管理者クラスを集めて「いかに応対品質を高めるか」というミーティングを実施し、受講内容も踏まえ、情報交換やディスカッションを行い、その効果は徐々に発揮されていると感じています。
今後、AIの活用がますます進んでいくと予想されますが、お客さまに心から満足していただくためには、機械的な応対ではなくお客さまのお困りごとに”気付き”、”寄り添う”ことができる、”人”としての応対が必要だと考えています。「当社の価値は”人間力のある人材”です」と胸を張って言えるよう、教育・研修にはさらに注力していく方針であり、CCAJスクールについても、これまで以上にベーシックコースだけでなく、応用編とも言える専門コースの受講も積極的に取り入れていきたいと考えています。

出典:CCAJガイドブック Annual Report Vol.33

関連記事一覧